ヒマラヤ山脈に接するインドが、中国の携帯電話端末メーカにとって「夢の地」となっている。
中国国内のスマートフォン(スマホ)市場が徐々に飽和するなか、国際化による市場拡大が中国の携帯電話端末メーカーの差し迫った願いとなり、メーカは期せずして一つの目的地、インドを選んだ。インドは、人口が非常に多く、経済が加速し、フィーチャーフォンからスマホへの転換期に当たる。これは、5年前の中国市場と非常に似ており、再び商業的な奇跡が起こる完璧な条件が整ったように見える。
市場調査のガートナーはリポートで、2016年の世界スマホ販売台数がわずか7%増と、伸び率が初めて1ケタにとどまるとの見方を示した。こうしたなか、インドは世界で唯一のハイライトとなっている。インドのスマホ販売台数についてガートナーは、2016年の伸び率が29%に達し、2ケタ成長が少なくとも2018年まで続くと予想した。
インド電気通信規制庁(TRAI)とIDCの統計によると、インドの携帯電話ユーザーは10億件を超えているが、スマホの普及率は10%に満たない。この2つの数字にはビジネスチャンスの匂いが漂う。