中国商務部が14日発表した2016年1-3月期の中国から海外への直接投資(金融分野を除く)は前年同期比55.4%増の2617億4000万元(400億9000万米ドル)に上った。うち、3月の投資額は前年同期比21.5%増の664億元(101億79000万米ドル)だった。
1-3月期は、特に現代版シルクロード経済圏の構築をめざす「一帯一路」沿線の関係国への投資が急増。中国企業による沿線国への投資は35億9000万米ドルと、前年同期を40.2%上回った。
中でも、原子力大手の中国広核集団(CGN)の投資攻勢が目立つ。同社は先月、マレーシアの政府系投資会社ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)から23億米ドルで発電子会社エドラ・グローバル・エナジーの全株式を取得。これにより、沿線5カ国のクリーンエネルギー関連プロジェクト計13件を傘下に収めたことで、同社の海外におけるクリーンエネルギー発電設備容量は884万3000キロワットに達した。
「国際産能合作」(生産能力のグローバル提携)も活発だ。1-3月期は製造業向けが前年同期比125.9%増の54億米ドル、中でも設備製造業向けの投資は26億5000万ドルと176%もの大幅増となった。
中国企業による海外進出も活発化、様々な分野でM&A(買収合併)攻勢を強めた。1-3月期の中国企業による海外買収合併は、36の国と地域15業種で計142件。実質取引額は165億6000万米ドルと、同時期の対外投資の41.3%を占めた。
投資先国・地域が香港、米国、ASEAN(東南アジア諸国連合)に集中する傾向は変わらず。1-3月期の香港への直接投資は前年同期比61%増の206億8000万ドルと、同時期の対外投資の51.6%を占めた。対米投資は2.6倍増の52.4億ドル、対ASEAN投資は44%増の22.9億ドル。香港、米国、ASEANへの対外投資が全体の70%を上回った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月15日