中国の李克強総理と握手するターンブル首相
オーストラリアのターンブル首相は、14日から2日間の日程で中国を訪問している。中豪両国はFTAを基盤とした経済協力のほか、観光、消費、教育などの分野で協力を深め、中国経済のモデル転換による成果の共有を目指す。
ターンブル首相の訪中は、昨年9月の首相就任から今回が初めてで、今回は約1000人のビジネス代表団が随行する。アナリストは今回の訪中について、「ポストFTA時代」の中豪経済貿易関係の発展を見据えたものだとみている。
ターンブル首相は14日の上海訪問で、上海自由貿易区のオーストラリア金融サービス関連企業の参入状況に注目し、「上海での中豪両国企業間の協力に向けたサービス事業拠点を早期に設立する」としている。
ターンブル首相は今回の訪中期間中に、中国首脳との会談に向け北京と上海を訪問する。開催中の「オーストラリアウィーク」のイベントにも出席する。「オーストラリアウィーク・中国2016」のイベントは11日から開催されており、オーストラリアの貿易、投資、観光関連の展示が行われている。海外メディアは今回の訪中について、昨年末の中豪FTA正式発効に続く一段の経済関係強化が狙いだと指摘。オーストラリア側は「中豪FTAは両国の貿易と協力に多くのチャンスをもたらす」とコメントしている。