13日付朝日新聞は「TBS批判 まっとうな言論活動か」と題した社説を掲載した。社説によると、日本の右翼グループがTBSのスポンサーに圧力をかけており、TBSが日本の「放送法」に違反していると主張している。声明を発表した「放送法遵守を求める視聴者の会」は昨秋より、TBSへの批判を続けている。安保関連法制の報道時間を独自に計り、法制への反対部分が長かったとして政治的公平性を欠くと主張している。TBSはこれに反論しており、朝日新聞の社説も、これはテレビ局に公然と圧力をかける典型的な行為であり、警戒が必要だとした。
日本の右翼勢力は近年、中立的で客観的な立場から報道するメディアに圧力をかけている。安倍晋三首相は2014年2月の予算委員会で、朝日新聞を猛烈に批判し、「安倍政権打倒は朝日の社是」だと聞いていると発言した。自民党の若手議員で作る文化芸術懇話会は、昨年6月に安倍首相の友人、『永遠の0』の作者である百田尚樹氏を勉強会にゲストとして招いた。百田氏は沖縄問題に言及した際に「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」と発言し、会場の自民党議員全体から支持を集めた。ある議員は「マスコミをこらしめるには広告収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい」と発言した。この発言が報じられると、日本社会の百田氏と自民党に対する批判が始まった。
6人の有名メディア人が2月29日に記者会見を開き、高市早苗総務大臣が安倍政権に反対するテレビ局の「電波停止」に言及したことに強く抗議し、「電波は国民のものであり、安倍政権のものではない」とする声明を発表した。高市氏は国会答弁と記者会見で、一部のテレビ局による安倍政権への批判は「放送法第4条に違反する」と重ねて強調し、「テレビ局の電波停止の可能性を否定しない」と述べた。高市氏の発言は、日本のメディアから強い反発を受けた。