日本の草賀純男駐オーストラリア大使は11日、豪ウェブサイト「戦略政策研究所」に寄稿し、そうりゅう型潜水艦の豪州輸出の気運を高めた。豪州にとって日本製潜水艦の購入は低リスクの選択肢であり、豪州の国益に合致するというのだ。
日本の潜水艦は、豪州の巡航範囲の要求に合致するだろうか?
同記事は、「そうりゅう型潜水艦が豪州の巡航距離の要求を満たせないと懸念する声があるが、この懸念は間違いである。日本は全力で設計を行い、豪州の潜水艦の航続距離に関する要求を満たす。潜水艦の航続距離は、燃料の量と燃費によって決まる。そのため燃料タンクの容量を増やし、艦体を拡大することで、豪州側の要求を完全に満たすことができ、何の問題も存在しない」とした。
そうりゅう型は、艦内が狭すぎないだろうか?
草賀大使は、「予備浮力と二重殻構造により、艦内が狭くなりすぎるという問題がある。しかしそうりゅう型の水上排水量は3600トンほど、水中は4200トンほどのため、そうりゅうの予備浮力が他国を上回ると判断する理由はない。またそうりゅう型の一部の艦体は二重殻構造になっている。先進的で効率的な三次元設計技術により、そうりゅう型は広大な艦内空間を持ち、艦体そのものの拡大を回避している」と説明した。
日本製潜水艦の寿命は、豪州より短いのだろうか?
草賀大使は、「日本の潜水艦の就役期間は18年だ。技術更新と潜水艦部隊の編成の制限により、日本の現役潜水艦は16隻に制限されていたが、その後22隻に拡大した。日本製潜水艦が長期間の使用に耐えないという説は間違いであり、豪海軍が長期的に使用する場合もまったく問題ない」と称した。
二重殻構造の腐食も、潜水艦の寿命が短くなる原因とされている。しかし草賀大使は、「これは正確ではない。そうりゅう型は一部のみに二重殻構造を採用し、かつ防錆処理を行っている。日本は潜水艦の使用で、重大事故を起こしたことがない。先進的な防錆技術により、日本製潜水艦は腐食しやすい熱帯の海域など、各種環境での操作に適している。豪潜水艦部隊の戦闘力を保証できる」と説明した。
軍事専門家は、「海上自衛隊のそうりゅう型は東中国海方面で頻繁に活動しており、中国海軍の港湾・航路および艦艇の活動の傾向を注視するほか、識別のため中国側の艦艇の騒音を収集している。中国艦隊が太平洋を出入りするたび、日本側の潜水艦が追跡と監視を頻繁に行う」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月14日