「中国は柔軟かつ適切に穏健な金融政策を講じ、流動性を合理的で潤沢な水準に保つ--。」中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁はこのほど米ワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務省・中央銀行総裁会議で、このところの人民元為替レートは市場需要を基に、通貨バスケットと連動する調整メカニズムを反映しており、通貨バスケットに対して概ね安定しているとの見方を示した。
今年の中国経済について、周総裁は「良いスタートを切った」と評価。重要な経済指標が回復に向かい、特に3月の経済指標は2月に比べ顕著な改善が見られ、中国は引き続き世界の経済成長に大きく貢献している。中国経済は成長が中・高速へ切り替わる「新常態」(ニューノーマル)時代を迎えるなか、経済成長の構造と質がともに改善。例えば、サービス業の成長率が引き続き製造業を上回り、新たな成長原動力が次々と生まれ、長期にわたって経済が上向くファンダメンタルに変わりはない。さらに、中国は供給側構造改革の推進に力を入れ、持続的な成長力を強化している。余剰生産能力の解消、在庫の解消、レバレッジの低減などに向け、このところ打ち出された一連の政策・措置は経済発展モデルの転換、経済の安定かつ健全な成長の確保を促す。
16日の国際通貨基金(IMF)・第33回国際通貨金融委員会(IMFC)会議で、周総裁は「中国は供給側構造改革を全力に推進し、経済成長、構造調整、リスク防止のバランスを維持しながら、経済の持続的かつ安定的な成長を実現する」と語った。また、引き続き金融改革を推進し、リスクの適時の把握と解消、中国経済・金融の安定維持に自信があるとしている。
中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月18日