「中国製造業の賃金はすでに東南アジアを超え、労働力コスト面で顕著な優位性はない。このため、中国の製品は技術イノベーションを重視しなければならない。海外市場の一層の開拓には、“余所では作れないものを作る”、“余所でも作れるものならその一歩先を行く”という精神が欠かせない--」。中国の家電メーカー、格蘭仕集団(Galanz)冷蔵庫・洗濯機部門の欧州地区責任者は、「世界市場での競争において、スマート化製品が中国輸出企業の新たな“名刺”になっている」と語った。
「インターネット+」、ロボットを代表とするスマート技術・製品が脚光を浴びている。格蘭仕は先ごろ、「G+スマートホームシステム」を発表。消費者は遠隔操作を通じ、電子レンジの調理温度や時間をコントロールでき、「上げ膳据え膳」も夢ではなくなっている。「新日」電気自動車はスマート技術よるブレーキサポート、電気遮断などを実現し、15年の輸出額が初めて1000万米ドルの大台に乗り、前年比31.7%増を達成。15年に蘇州科沃斯電器有限公司がECサイトを通じて発売したロボット掃除機「地宝」、「朶朶」は「「双十一」(11月11日のネット通販バーゲンセール」の1日だけで10万台を超える受注を獲得したという。
ロボット技術を研究・開発する優必特科技有限公司の人型ロボット540台は今年の「春晩」(春節を祝う中国の国民的年越し番組)にも登場。同社の熊友軍CTO(最高技術責任者)は、コア技術のレベルアップを重視する同社はコンピュータ・ヒューマン・インタラクション、制御、クラウド技術の向上を通じ、「人々が自分のロボットを持つ社会、スマート技術が一般家庭にまで普及する社会を目標にしている」と語った。