緑にあふれた環境、空中でつながる通路、屋上のバルコニー、庭園の眺め……マカオの若者の起業に絶好の地「広東珠海横琴マカオ青年創業穀」(以下「起業バレー」)の風景である。マカオにつながる横琴チェックポイントにも近いマカオ大学の正面に位置し、敷地面積は12万平方メートルに及ぶ。オフィスとサービス、マンションの一体化されたこの地は、マカオの若者が大陸部市場へ進出するための跳躍台となっている。
起業支える仕組み整う
2015年6月の発足以来、起業バレーに入居した香港・マカオの起業チームはすでに90社に達している。起業バレー管理部門は、マカオの経済局や貿易投資促進局、教育・青年局などの政府機構と緊密に協力し、若者の起業を支える特区政府の一部政策はすでに起業バレーにも拡張されている。マカオ大学も、起業バレー部門を設立する意向を明らかにしている。北京大学や中山大学などの大学もまもなく、学生起業活動を共同で実施し、大陸部で学ぶマカオ出身の学生のうち条件に合った学生を起業バレーのインキュベーション対象として推薦することにしている。起業バレーはさらに、マカオ中華総商会青年委員会やマカオ青年企業家協会などと枠組合意を締結し、プロジェクト推薦の仕組みを共同で構築し、優れたプロジェクトを連携して育てることで合意している。
起業に重要な役割を果たすのが資本である。起業バレーは、20億元のマカオ青年横琴起業支援基金を設立したほか、ファンドオブファンズの形式で多くの著名な投資機構と協力してインターネット・医療・文化などの100億元規模の産業基金を設立した。さらに5000万元規模のエンゼル投資基金を設立し、エンゼル投資からPE(プライベート・エクイティ)までの全チェーンにかかわる投融資サービス網を構築した。
起業バレーは今年1月、国家級の「衆創空間」(ソーシャル・イノベーション・プラットフォーム)に認定された。起業バレーは発足1年足らずで、国家級科技企業インキュベーターの管理サービス体系に組み込まれ、政策の優遇支援を獲得し、公共プラットフォームや各級政府による適切な財政補助を優先的に受けられるようになった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月22日