中国国家統計局が27日に発表した経済指標によると、今年1-3月の工業企業(一定規模以上)利益総額は前年同期比7.4%増だった。うち3月単月では11.1%増と、増益率が1ー2月を6.3ポイント上回った。
これについて専門家は、工業企業利益が数カ月連続の減少から、ここ2カ月に大幅回復したことで、需要回復の兆しが明確になったとの見方を示した。国家統計局工業司の何平氏は、工業企業利益が伸びた要因について、工業製品の販売加速、製品価格の下げ幅縮小、コスト削減の効果拡大、投資・営業外利益の4つを挙げている。
中国銀行国際金融研究所の研究員を務める周影彤氏は、経済が緩やかに上向いたことが、企業収益が改善した根本的な要因との見方を示した。これまでの一定期間に、複数回にわたる金利・預金準備率の引き下げ、インフラ施設投資の拡大、創業・イノベーション加速などの政策が積み重なって効果を発揮したと分析。また、一連の減税・費用引き下げ政策と、金利・預金準備率の引き下げが、企業生産コストの持続的な低下につながり、企業の生産コスト圧力は減少していると指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月28日