珠海市横琴新区管理委員会は9日、中国交通建設華南地域本部と協力し、「2016中国珠海横琴自由貿易区金融革新・『一帯一路』国家戦略発展シンポジウム」を珠海市で開催した。「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)を背景とした横琴の金融産業の発展の見通しとその方向性の検討がはかられた。多くのゲストが参加し、横琴自由貿易区の金融革新が迎えているチャンスと試練を分析した。
横琴は、香港とマカオの2大国際都市と最も距離的に近い大陸部の自由貿易区である。国家の「一帯一路」の振興に伴い、横琴は、海陸両面での独特な位置を拠り所として、21世紀海上シルクロードの中枢としての役割を担い、珠海の都市発展を推進している。横琴新区管理委員会の董洪山・副主任によると、発足から1年の横琴自由貿易実験エリアはこれまで、金融サービス産業の絶え間ない改革革新を推進してきた。今年3月末までに横琴新区に誘致された各種金融企業は2557社、登録資本は2587億元に達し、金融集積の流れがほぼ形成されている。
中国交通建設の執行董事で財務総監を務める傅俊元氏によると、国内の需要から言っても地域における将来の経済協力から言っても、インフラ建設に対する「一帯一路」沿線国のニーズは高い。道路や鉄道、港湾、空港などのインフラは相互に接続されるもので、中国交通建設と「一帯一路」構想の取り組みの重点は合致している。だが傅俊元氏は、中国交通建設の海外での発展は試練にも直面していると語る。
「中国交通建設の海外業務の発展過程では、企業の組織構造や資源の統合能力、産業協調能力、投資能力などにより高い要求がつきつけられている。また『一帯一路』沿線国の経済・法律などの環境は、中国交通建設が一定のリスク意識を持つことを求めている」。傅俊元によると、中国交通建設は、「走出去」(海外進出)戦略を十分に利用し、共同海外進出モデルの育成と拡大をはかると同時に、海外産業の発展ニーズに基づいて海外の発展プラットフォームの構築を進める。中国交通建設はこのほか、金融革新の推進も継続する計画だ。
今回の活動にはさらに、有名な経済学者である陳志武教授と馬光遠教授、趙磊教授も招かれた。3人のゲストは、世界経済や国家発展戦略などの多くのレベルからシンポジウムの主題に対する深みのある分析を行った。
今回の活動の主催者となった「中交城市投資ホールディング有限公司」は、中国交通建設と広東省が政治・企業の協力を全面的に深化させ、都市の総合開発運営を核心業務とした1000億元級の専門投資会社である。すでに広東に8件の建設中プロジェクトを持ち、投資額は1000億元近くに達している。横琴の総合開発プロジェクトの建設額は380億元に達する。同社が50億元を投じる「中交匯通・横琴広場」は、中国交通建設が横琴で開発する初の都市型複合施設プロジェクトであり、横琴を国際級の金融ビジネスプラットフォームとすることを目標としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月12日