欧州薬局方(EP)漢方薬委員会のフランツ議長は杭州で開かれた「漢方の未来」国際サミットで、16年5月時点ですでに66種類の漢方薬材が欧州薬局方に収載されたことを明らかにした。今後の目標として、漢方医薬で常用薬とされる300種類以上の薬材を欧州薬局方に収める方針だ。
欧州薬局方は欧州の医薬品品質検査で通用される唯一の品質規格書。漢方薬の広がりを受け、欧州薬局方は08年に漢方薬委員会を立ち上げた。欧州での漢方生薬、製剤の販売、使用において欧州薬局方が基準となる。
足元ですでに収載されている漢方薬は人参、陳皮、白術、大黄、水紅花子、虎杖、三七など計66種類で、欧州薬局方に登録されている草薬(計184種類)全体の約3分の1に相当。フランツ議長によると、漢方薬の収載にあたって厳格な検査と検証が行われ、37の加盟国のうち1カ国でも薬材に疑問を示せば登録はできないという。同66種類の収載によって、漢方薬の安全性、品質、効用などを評価する際に欧州で認められる統一基準が形成され、海外で漢方薬がより受け入れやすくなり、漢方製剤の海外進出に向けた第一歩となる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月3日