中国鉄路総公司の何華武・チーフエンジニアは7日、高速鉄道の最高時速350キロの運行再開に言及し、「技術面、安全面で何の問題もない」と語った。ただ、最高時速引き上げの必要性は「充分に検討しなければならない」との見方を示した。
「第13回国際現代化鉄道技術装備展覧会」のメディアブリーフィング後、何チーフエンジニアは取材に対し、「最高時速を300キロとする現在の運行体制は中国の高速鉄道の現状に適合し、合理的と言える。ただし、技術面、安全面でみれば、最高時速350キロの運行も何の問題もない」と述べた。
中国鉄路総公司が高速鉄道の最高時速を300キロに設定している理由として、何チーフエンジニアは運営コストと保守コストを挙げた。最高時速を350キロに引き上げた場合、電力消費や部品の消耗など、高速鉄道の運行コストが上昇する。「経済的な採算性を含め、様々な要素を総合的な考えなければならない」と何チーフエンジニアは指摘した。
中国の鉄道総延長距離は2015年末時点で12万1000キロに達している。うち高速鉄道は1万9000キロを超え、世界全体の高速鉄道営業距離の6割以上を占める。中国の高速鉄道は世界で最も速い発展を成し遂げ、世界最大規模を誇る。6月20~22日に中国鉄路総公司が主催する「第13回国際現代化鉄道技術装備展覧会」は北京で開催される。16カ国・地域から約260の企業、団体などが参加する見込み。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月11日