「フィナンシャル・タイムズ」が伝えた報告書によると、個人主義の意識が極めて強いミレニアム世代が中産階級の仲間入りをするため、2025年には中国人の海外観光客の消費額が、ドイツ、英国、フランスの合計を上回る可能性があるという。「環球時報」が伝えた。オックスフォード・エコノミクスとクレジットカードのビザが行った研究によると、中国人海外観光客は国際観光市場で今やトップに立ち、25年には観光消費が2554億ドル(約26兆2628億円)に達する見込みだ。
見込み通りになれば、中国の海外観光市場の規模は米国の2倍近くになる。中国人海外観光客の支配的な立場が強まるにつれ、観光市場は前よりも一層、中国人の好みを反映させるようになるとみられる。
同紙が行った今年の観光嗜好調査によると、中国人観光客は自分らしい旅のスタイルを好む人が増えており、1つの観光スポットに行き、またすぐ別の観光スポットに移動するといったあわただしい旅を好まなくなっている。調査で紹介されたネット旅行会社・賛那度の責任者の話によると、「当社の顧客はイタリアに行ってオペラを見たり、北欧でオーロラを見たり、パリのミシュラン星獲得レストランで食事したりしている」という。観光客約1千人を対象にした調査によると、中国人観光客はかねてより豪勢な買い物ぶりで知られていたが、今では買い物の体験をより重視するようになり、商品そのものはそれほど重要でなくなっている。このような新しいタイプの観光客は外食、ホテルの快適さ、質の高い癒しの時間により多く出費する傾向がある。
「人民網日本語版」2016年7月1日