交代制に基づき、中国が杭州市で今年のG20サミットを開催する。中国は近年、大型国際会議・イベントの経験を積み重ねている。例えば中国はAPEC首脳会議を2回、それからオリンピックと万博を開催している。しかし今年のG20サミットはなぜ北京や上海などの大都市ではなく、杭州で開かれるのだろうか?現地人のインタビューを行ったところ、「力強い経済力」「成熟したインフラ」「豊富な文化」といったさまざまな回答が得られた。中でも「美しい風景」は、誰もが認める理由となっている。
・風光明媚
中国各地を旅すると、杭州で最も多くの撮影者を見かける。杭州は山と湖で有名な都市で、独特な地形が美しい自然風景・景観となっている。風光明媚の中心となっているのは、当然ながら西湖だ。西湖はその名の通り西側に位置するわけではなく、市の中心地にある。面積は49平方キロメートル。湖の周辺には有名な観光地が点在する。観光客と市民はここに腰を落ち着け、雨の景色や日没を鑑賞する。
・文化遺産
杭州市そのものが中国歴史博物館だ。2200年の歴史を持つ杭州はかつて、中国7大古都の一つとされ、多くの有形・無形歴史文化遺産を残した。杭州には大小さまざまな100以上の博物館がある。浙江博物館、杭州博物館のような大規模な総合博物館の他にも、小規模な特定テーマを持つ博物館が杭州の特長となっている。これらの博物館は往々にして街道や団地内に隠されて見つけにくいが、知識あふれる興味の尽きない良き場所だ。