上海で開催されていた第12回中国国際アニメ・ゲーム博覧会がフィナーレを迎えるなか、“二次元エコノミー”のその大きな市場潜在力が改めて注目を集めている。同組織委員会によると、今回の博覧会に訪れた人は延べ20万4000人、5日間の会場での取引高は1億3200万元に達した。 幅広い娯楽産業の重要な一部分として“二次元エコノミー”は近年、国内の関係者が関心を寄せている。『2015中国二次元ユーザーレポート』によると、中国の二次元(広義にアニメ、コミック、ゲーム、小説、バーチャルアイドル、及びその関連製品などを指す)ユーザーは2.6億人にまで拡大している。ある研究機関は、2016年に“正規化”が二次元産業の急速な発展を促進すると指摘。アニメやコミックが“二次元エコノミー” の中核役となって、1000億元規模の市場を形成すると分析する。
中国人の二次元カルチャーに対する関心の高まりとともに、その市場に大きな発展空間が広がっている。中国で最大の二次元カルチャーのサイトの一つ、『ビリビリ動画』の国内での影響力は決して無視できない。ウェブサイトのアクセス数を調査・統計するAlexa(アレクサ)の最新データによると、12日現在、ビリビリ動画のランキングは109位まで上昇。また同系列下の“BilibiliMacroLinkコンサート”や“BilibiliDancingFestivalダンス大会”などのイベントも幅広いファンの支持を得ている。
その一方で「二次元カルチャーの商品供給が消費者の需要に追いついてないため、現在その多くを輸入品に頼っている」と指摘する声もある。 『2015-2016二次元特別研究レポート』は、中国の二次元産業の細分化が十分でないことが、その商品供給において中国オリジナルが“サブ”に置かれている原因だと指摘する。 「二次元エコノミーの産業チェーンに入ることのできる国内アニメのコンテンツの優れたIPをいかに構築するか」に現在の業界関係者の目が注がれている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月14日