グローバルバリューチェーン研究院の趙忠秀氏が発言する。
アジア開発銀行のシニアエコノミストである魏尚進教授は「中国網」の取材に対し、中国がグローバルなバリューチェーンにおいてレベルアップを果たしている最近の状況に対し、肯定的な意見を述べる。「これまでの数十年、中国は主に産業チェーンの川下である組み立て業務に留まっていた。しかしこの数年、変化が生じてきている」。同氏によると、グローバルなバリューチェーンにおける中国の位置は、グローバル経済における中国経済の地位が急激に上昇していることと密接な関係があると指摘する。世界経済における中国の参与が深まっていることで、自動車製造や部品、機械、電子、紡績業界などでグローバルなバリューチェーンが拡大し、効率も向上している。
中国は労働コストが上昇するにしたがい、廉価な労働力による優位性が消え、その結果、グローバルなバリューチェーンでの位置づけにも変化が生じた。つまり上流への歩みを早めることになったと魏尚進教授は指摘する。
ジョージ・メイソン大学のマーク・ローゼル教授は取材に対し、グローバルなバリューチェーンの発展を研究する必要性を訴えた。同教授によると、グローバルなバリューチェーンの発展について深く研究することは、我々がグローバル経済の一体化とローカル化のバランスを取るための手助けになる。これは途上国と先進国の両者にとって利益になることだと述べている。
スタンフォード大学国際発展センターのニコラス・ホープ教授は取材に対し、「中国経済が成長を続け、近い将来に中国はアメリカを超える世界一の経済大国になる」と述べる。アメリカ主導のG1構造は、世界経済版図の変化にもはや対応できない。環境汚染やテロリズムの脅威が迫る中、諸国が共同でその脅威に対応する必要性が高まっている。G20は2008年のリーマンショックの際に大きな役割を演じた。今年のG20においても中国は大きなリーダーシップを発揮すると信じると同教授は述べる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月22日