中国国家統計局工業司の張衛華・司長は19日に発表した文章で、中国の工業企業の収益動向は好転しているとの見方を示した。次の段階では、中国の工業経済は全体として、総体的な安定、安定の中での前進、安定の中での好転という発展傾向を保持していくという。
張衛華氏によれば、中国の工業企業の収益好転は、次の4つの点に表れている。第一に、企業利潤が減少から増加に転じている。1月から5月までの中国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上)が実現した利潤総額は2兆3816億4千万元で、前年同期から6.4%増加し、各月の利潤もすべて成長を実現し、利潤が下がり続けていた昨年の局面が転換された。
第二に、在庫水準が引き続き低下した。5月末、中国の一定規模以上の工業企業の完成品在庫は昨年同月比1.1%減で、2カ月連続での減少となった。企業在庫の減少調整は、工業産品の需給構造の改善と次の段階の工業経済の安定発展を後押しする。
第三に、負債構成比率も引き続き低下した。5月末、中国の一定規模以上の工業企業の負債構成比率は56.8%で、前年同期を0.5ポイント下回り、減少幅は第1四半期(1-3月)末から0.2ポイント拡大した。41の大別工業産業のうち、26産業で負債構成比率がそれぞれ引き下がった。負債構成比率の低下は、企業のリスク引き下げと健全な発展の実現を後押しする。
第四に、企業コスト費用の減少幅が一層拡大した。1月から5月までの企業財務費用は前年同期から3.5%引き下がった。第2四半期(4-6月)の小微企業(小型零細企業)が獲得した銀行融資の年間利子・費用率は約6.17%で、前年同期から0.72ポイント引き下がり、2012年以来の最低となった。
企業収益の好転の背後には、中国の工業生産に総体として表れている安定基調がある。張衛華氏によると、中国工業の成長率は4四半期連続で6%前後の小幅な変動を保ち、工業生産成長の安定性は明らかに高まった。
主要567種の工業製品の実物生産量統計によると、2015年に生産量の成長を実現した産品種は286種で、50.4%を占めた。今年上半期に生産量の成長を実現した産品種は361種で、63.7%を占め、比率は明らかに高まり、工業生産の安定した成長を支える力がいくらか強まったことが示された。
産品の輸出もいくらか好転している。上半期の中国の輸出製品引渡値は前年同期から0.7%減少したが、減少幅は1.1ポイント縮小した。第2四半期は0.8%増で、連続4四半期での減少から増加に転じた。
小型零細企業の景気もいくらか高まっている。張衛華氏によると、4万社余りの工業小型零細企業の調査によると、第2四半期の小型零細企業の景気指数は90.6で、第1四半期から3.4ポイント上がり、上昇幅も昨年を上回った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月24日