杭州市西湖の湖畔のあるレストランは今年、130台以上の自動車の収納が可能な地下6階・深さ18メートルの「スマート駐車場」を新設した。周囲は西湖の水で囲まれ、湖の水深は平均わずか1.8メートル前後であるため、この駐車場は事実上、西湖の下に建てられていることになる。
駐車場の正面は温室のように作られ、高さ約4メートルの周囲は、幾層かに分けられたたくさんの花の鉢で覆われている。それぞれの鉢は、点滴灌漑システムに接続されている。季節の違いに応じて、鉢植えの草花の種類をいつでも変更することができる。地下駐車場の出入口はこの「温室」の中にある。
この駐車場に車で入ると、赤外線光電検出システムを通じて、前面のステンレスミラーに「前進」または「停止」の表示が出る。両側にはさらに8対の光電検出センサー、床にも車体底の検出センサーが装着され、リアルタイムでの停車ガイドがなされるだけでなく、車体が曲がっていてもシステムが自動でまっすぐに調整してくれる。そのため初心者ドライバーでも駐車はいたって簡単。表示に従ってゆっくりと停車位置に車を進めるだけでよく、ミラーを見る必要もないし、バックする必要もない。
停車位置に車を止めたら、車を下りていい。職員から停車カードを受け取ったら、後のことはすべてスマート停車システムに任せておけばいい。記者が見たモニタリングシステムには、車両が自動で地下2階に運ばれる姿が映っていた。停車には66秒しかかからなかった。
中国では2011年からスマート駐車場が急速に増えている。だが全体に占める割合はまだ高くない。杭州を例に取ると、スマート駐車場の停車台数は、機械によってコントロールされる駐車場の停車台数の5%から10%である。スマート駐車場は、安全でスピーディーであるという特長を持ち、ドライバーに歓迎されている。だが一般の立体駐車場と比べると、スマート駐車場の投資はかなり高く、最高で4倍から6倍に達する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月7日