中国国土資源部はこのほど「国土資源第13次五カ年科学技術革新発展計画」を印刷・配布した。中国は第13次五カ年計画期間中(2016−20年)に地球深部に進軍し、地中探査、深海探査、深宇宙地球観測戦略を全面的に実施し、2030年に地球深部探査の「リーダー」になる。
昨日開かれた全国国土資源システム科学技術革新大会において、元中国地質科学院副院長、中国地質調査局深地探査研究センター研究員の董樹文氏は「中国の領土の地下3−10キロの資源のうち2%だけ採取すれば、5000年以上の需要を満たすことができる」と発言し、異なる角度から中国の広大な領土と豊富な資源を説明した。
中国は今後5年間に渡り、北京市、天津市、上海市、重慶市、広州市、南京市、武漢市などの特大都市、30以上の省都、282の地級都市で、地下空間三次元調査、都市地下空間利用、全国帯水層など模範プロジェクトを段階的に実施し、都市の地下空間資源の潜在力と利用の将来性を科学的に評価する。
地下空間利用は先進国ですでに長期的に発展している。シンガポールや日本などの地下空間利用は200メートルに達しているが、中国は全体的に見て50メートル未満だ。これは大多数の都市では、少なくとも150メートルの地下資源がまだ利用可能であることを意味している。
計画によると、中国地球深部探査戦略は2020年までに地下2000メートルの鉱産物資源開発、地下3000メートルの鉱産物資源探査の総合的な技術をつけ、地下5000メートルの資源探査先進技術の備蓄をし、地下6500−1万メートルの原油・天然ガス探査技術・能力を大幅に向上させることを目的とする。地熱エネルギーを開発し、無炭素エネルギーの2%を占めるため技術支援を行う。
董氏は「地下6−10キロに達すると、その温度は摂氏200−300度に達する。このような温度であれば、水蒸気による発電が可能だ。これは尽きることのないエネルギーだ」と分かりやすく例えた。
これはどれほど大きなエネルギーだろうか?2%のエネルギーで、5000年分だ。董氏は「地球深部から資源とエネルギーを入手し、資源の備蓄を増やし、資源・エネルギーの不足を解消する。これは国家安全保障と持続可能な開発の戦略的な選択だ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月6日