次に挙げるデータはすでに何度も羅列されているが、再び熟読する価値がある。中国自動車工業協会の統計データによると、新エネ車の2015年の販売台数は前年比3.4倍増の33万1000台に達した。新エネ車の今年1-8月の販売台数はすでに24万5000台に達しており、前年同期比115.6%増となった。この統計データによると、中国は世界最大の新エネ車市場であり、成長率でも世界一となっている。
新エネ車市場は中国政府の支持を受け、たちどころに中国ブランドに占められた。政府からの補助金と政策面の支援により、中国ブランドが生産する新エネ車は補助金により、販売の欠損を補うことができた。また各都市の新エネリストに入ることで、自動車購入の抽選の必要がなくなり、交通規制の対象外になるといった政策面のメリットを得ることができた。
しかし中国政府は補助金を徐々に減らし、さらに2020年に取り消すことで、新エネ車と自動車メーカーの完全な市場化競争を促すことを明らかにしている。そうなれば中国ブランドの自動車メーカーは、グローバルメーカーと同じ条件で競争しなければならない。各国のグローバルメーカーが先ほど発表した新エネ戦略は、2020年以降の中国新エネ市場への野心を示している。
VW
フォルクスワーゲン(VW)は今年6月に新戦略「TOGETHER-STRATEGY 2025」を発表した。電気自動車(EV)とデジタル化はその非常に重要な部分となっている。うちVWはEVについて、今後10年間で30車種以上を発売するとした。
VWは、EVが将来的に世界のセダン市場の4分の1を占めると予想している。そのためEVの2025年の販売台数は200-300万台に達し、世界のEV販売台数の20-25%を占めることになる。
今後数年間で市場シェアを急速に高め、EVの販売台数を拡大するため、VWはバッテリー技術に注力し、これを新たな競争力にする。メディアの報道によると、同社はドイツで110億ドルを投資し、バッテリー新工場を建設する可能性がある。
GM
ゼネラル・モーターズ(GM)の新エネ戦略はVWよりも現地化されている。GMは今年3月、中国での新エネ戦略を発表し、2020年までに中国市場でEVを10車種以上発売すると明記した。
GMが5-10年内に発売する予定のEVには、ビュイック、シボレー、キャデラック、中国市場向け低価格ブランド「宝駿」が含まれる。また毎年、国産ハイブリッド車(HV)を1車種以上発売し、HV、EV、プラグインハイブリッド車(PHV)というすべての新エネ製品を網羅する。またビュイック、シボレー、キャデラックのフラグシップモデルについても、今年中に新エネ版を発売する。
GMは同計画を発表してから現在まで、フルモデルチェンジした国産ビュイック・ラクロス(HV)、シボレー・マリブXL(HV)を発売している。
BMW
BMWは今年9月、中国で5シリーズ・9車種の新エネ車を発売すると発表した。BMW i革新プラットフォームのBMW eDrive(PHV技術)を、全シリーズの主力車種に投入する。
BMWは中国市場で現在、すでに複数の新エネ車(BMW i3の3車種、BMW i8の2車種、BMW-7の2車種、BMW X5の1車種による計8車種)を販売している。国産の新型BMW X1(PHV)が追加されれば、計9車種になる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年10月10日