中国製の清涼油(メンソレータムのような軟膏)がエジプト人に最も喜ばれる「チップ」となっているという。米紙「ウォールストリート・ジャーナル」の報道によると、エジプトに行く中国人観光客は必ずコインほどの大きさの赤い缶に入った清涼油を持っていき、現地でチップ代わりに使っているという。清涼油はハッカ油で、眠気覚ましやかゆみ止め、痛み止めとして使うことができる。広州日報が報じた。
エジプト旅行に欠かせない清涼油
複雑な構造のカルナック神殿を見学している時、中国人観光客の葉三石さん(音訳)は、その中で迷ってしまった。その時、エジプト人のガイドが助けてくれ、葉さんは感謝の気持ちを表すために清涼油を渡した。中国製の清涼油は現在、中国人がエジプトを旅行する際には欠かせない「通貨」のような存在になっている。
わずか6日間の旅行の間に、葉さんは清涼油50個を現地の人にプレゼントした。「エジプトに来る前、清涼油をたくさん持って行くとスムーズに旅行できると旅行社から何度も言われた。旅行会社の言うとおり、エジプト人はこの小さなプレゼントを大変気に入り、中国人観光客を歓迎してくれた」と葉さん。
エジプト人は時々、親指でおでこを擦るような動作をして、中国人観光客に清涼油を持っていないか聞くことがある。ある中国人観光客は微博(ウェイボー)に、「なんでエジプト人はこんなに清涼油が好きなのか本当に知りたい。私は72個準備した」と書き込んでいる。