清涼油が中国とエジプトの懸け橋となった経緯は?
実際には、ほとんどのエジプト人が中国人観光客がなぜいつも清涼油をくれるのかよく分かっていない。ほとんどの外国人観光客はチップとして現金を渡す。北京で旅行社を経営している季さんも、「なぜ、エジプトに旅行に行く人に清涼油を持っていくよう促すようになったのかよく分からない」と話す。清涼油は、どのようにして古代文明を誇る中国とエジプトの懸け橋となったのだろうか?あるエジプト人ガイドによると、「清涼油を渡すようになったのは、多分1980年代ごろから。当時、中国の経済は発展を始めたばかりで、倹約家の外交官が中国文化を象徴するプレゼントとして清涼油をエジプトに持って行った」。
東北師範大学のエジプト学の専門家・李暁東氏は、「中国人観光客は当初、自分が使うために清涼油をエジプトに持って行っていた。その後、エジプト人も清涼油を好むことに気付き、清涼油を『チップ』として渡すようになった。エジプトはとても暑く、清涼油を塗ると、とても気持ちよく感じられる。多くの中国人観光客は、チップとしてお金を渡すより、清涼油を渡したほうが体裁がいいと感じている」と分析する。また、葉さんは、「清涼油を渡すのは、プレゼントを友達にあげるみたい」と話しており、旅行が終わるころには持っていた清涼油が全てなくなったという。 (編集KN)
「人民網日本語版」2016年10月13日