仏ル・モンド紙は5日、米シンクタンク「ブルッキングス研究所」のデビッド・ダラー(David Dollar)研究員の話として、アフリカ大陸が、中国経済の再均衡化の中から利益を得て、中国の工場となる可能性があると伝えた。
ダラー氏によると、中国はまず、一部の産品をベトナムかバングラデシュにアウトソーシングした後、アフリカに目を転じる可能性がる。そのねらいは、欧州や中東へと進出する橋を作ると同時に、消費の高まるアフリカの中間層にサービスを提供することにある。
記事によると、エチオピアのアジスアベバ周辺の特別経済区ではすでに、繊維業または電子産業に従事する約20カ所の中国の工場が稼働している。エチオピアではこの夏、同国最大の工業パークが落成した。中国によって建設されたアワッサにあるこの工業パークは敷地面積1000平方キロメートルに達する。アワッサ工業パークは今後、衣類・繊維業の発展に主に利用される。エチオピアのGDPに占める同分野の割合は現在5%にすぎないが、その重要性は高まり続けている。
ダラー氏によると、ますます多くの中国の工場がアフリカに目を転じ、一部の産業の移転を始めている。中国とアフリカの協力のモデルには現在、変化が起こっており、原材料の採掘を基礎としたモデルは、人的資源に頼ったモデルへと転換している。ダラー氏は、アフリカ経済は多様化を強化し、とりわけ人的資源方面への投資を行い、中国の工場がアフリカ大陸で直接的に生産活動を行えるようにすると同時に、アフリカがアジアの工業センターの代わりとなるようにする必要があると指摘している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年10月15日