中国は原子力発電開発の「新参者」だが、先駆者を追い越した。1980年代に発生したチェルノブイリ原発事故後、西側で反原子力ブームが湧き起こった際、英国は世界で最も早期に原子力発電を開発した国家として国内の巨大な反核圧力にさらされ、新規の原子力発電所建設を停止し、それが20数年にわたって続いた。前進せずに後退するだけだった英国の原子力発電技術は、開発が日進月歩の時代に後れを取った。
時代の流れに乗った中国はチャンスをつかみ、絶え間なく資金の蓄積、技術の向上、人材の蓄積を進め、世界トップの原子力発電開発国となった。中国は原子力発電産業チェーンを整備し、西側の原子力発電所のアップグレードとモデルチェンジの巨大市場に照準を合わせ、英国の原子力発電所建設を支え、自国の生産能力移転も図る。