この傾向は東部沿海部で鮮明となっている。浙江省を例にとれば、同省の1-9月期の民間投資は前年同期比6.1%増の4683億元で、民間投資の伸びを2.3ポイントけん引した。うち、設備製造業の伸びは13.1%、ハイテク製造業とハイテクサービス業の伸びはいずれも20%以上で、民間投資全体の伸び率を大きく上回った。
山東省の状況も同様だ。同省の1-9月期の民間投資のうち、情報メディア、インターネット、ITソフトウェアサービス業向け投資の伸びがそれぞれ31.6%、1.8倍、36.3%で、民間投資全体の伸び率をそれぞれ26.6ポイント、174.6ポイント、31.3ポイント上回った。
モルガン・スタンレー華鑫証券の章俊チーフエコノミストは上海証券報の取材に対して、「東部沿海部での産業高度化とモデル転換が顕著に進んでいる」と指摘。「労働力コストとその他の投入コストの上昇が速く、地域の既存の産業構造に変化をもたらした。ローエンドな労働集約型産業とエネルギー消費の多い製造業が中西部や海外に移転し、その代わりに高付加価値のハイエンド製造業とサービス業が台頭し、関連の投資需要を刺激した」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月4日