中国の外貨準備高が4か月連続で減少した。中国政府が7日に発表した統計によると、10月末の中国の外貨準備高は3兆1208億5500万ドル。前月より475億2700万ドル減らした。2011年3月以来の低水準となる。 一方、外貨準備高における特別引出権(SDR)の金額は増加している。SDRは前月より29億8400万ドル増加の2兆2714億6900万ドルに達した。
中国銀行国際金融研究所の王有鑫研究院は取材に対し、今回の減少幅は予想より良好だったとする。 10月の米ドル指数は3%上昇した。主な準備外貨であるユーロ、円、ポンドはそれぞれドルに対し1.8%、3.3%、6.2%の値下がりだった。為替変動による外貨準備高の減少は約322億ドルで、外貨準備高の減少幅の71.2%を占める。
また、10月の貿易取引による外貨の減少は130億ドル未満で、今年の第1四半期の月当たり減少額である431億ドルより小幅である。このことは、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げを前に中国中央銀行が主体的に元安を予測し、市場的な手段で為替相場を安定させたことを意味する。外為相場への関与は明らかに減少している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月9日