パキスタンメディアは11月14日、グワーダル港が11月13日に運営を開始し、パキスタンのシャリーフ首相やラヒール陸軍参謀長がセレモニーに出席したと伝えた。中国の新疆ウイグル自治区から来たコンテナ貨物列車が厳戒警備のもと、約300台の輸出コンテナを港湾に運びこんだ。すでにパキスタン側が2000ムーの土地を中国資本の中海外港口控股有限公司へ40年間の長期貸借を行っており、その土地はグワーダル港初の経済特区建設に充てられている。
報道によると、グワーダル港はパキスタン西南部のイランまで100キロメートル足らず、中東の石油要所オマーン港まではわずか380キロメートルに位置する。中東の石油がグワーダル港を通って、陸路で新疆ウイグル自治区まで運ばれれば、輸送時間はマラッカ海峡を通るよりも早くなる。
AFP通信は、パキスタンのアナリスト、アスカリ氏の見解をもとに、このプロジェクトは中国がアラビア海に参入する「新たなルート」になると指摘。グワーダル港を海の玄関とする中国パキスタン経済回廊が開通すれば、中国はマラッカ海峡への依存度を大幅に引き下げ、アジアの経済・貿易戦略に大きな影響を及ぼすと分析した。