中国国家工商行政管理総局は11月16日にウェブサイトで、食品用紙容器の開発・製造を手がけるテトラパックが市場での支配的地位を濫用した件について、法に基づく処罰を決定したと発表した。
工商総局は≪中華人民共和国独占禁止法≫に基づき、違法行為を中止するよう同社へ命じている。違法行為は、設備や技術サービス提供時の不当な包装材抱き合わせ販売、包装原紙サプライヤーによる第三者への液体用コーティング紙容器の供給制限、包装材市場での健全な値引きの排除と制限。罰金は合計で6億6772万4176.88元(約105億円)を課した。
テトラパックは1951年にスウェーデンで創業。液体食品用包装設備と技術サービス、包装材を世界的に供給し、液体食品生産企業へ生産ラインの設計案も提供している。
工商総局の調査によると、テトラパックは2009-2013年の間、中国大陸で液体食品用無菌紙包装設備(以下、設備)、無菌紙包装設備の技術サービス(以下、技術サービス)、無菌紙包装材料(以下、包装材)の3市場で、支配的な地位を築いていた。テトラパックは同期間に、設備市場と技術サービス市場の支配的地位を利用し、設備と技術サービスの提供時に包装材の抱き合わせ販売を実施。包装材市場での支配的地位を利用して、原料紙サプライヤーとライバル企業との提携や、原料紙サプライヤーによる技術情報の利用を制限し、原料紙サプライヤーによるライベル企業への原料紙供給を妨害した。また、包装材市場の支配的地位を利用して、累計販売量や個別の目標調達量に応じた遡及的な値引きを行うなど、健全な値引きを排除、制限し、包装材市場の公平な競争を妨げた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月17日