中国資本の海外投資が急速に伸びている原因について邱中偉氏は、「世界最大の国内市場を擁していることが大きな要因だ」と述べる。ユニバーサルスタジオジャパンの経営改善を例に採ると、中国資本の投資を受け入れたことで中国人観光客の入場数が爆発的に増加した。特に訪日中国人観光客が密集する1~2月は、ちょうど日本のテーマパークはシーズンオフに当たる時期であり、そのために日本のテーマパークの利益が大幅に向上することになった。「中国資本の海外進出には切迫したニーズがある。国際化の実現は将来企業がどれだけ発展するかを左右するものだ」。同氏は過去の日本を例に採りながら、「30年前の世界ランキングは上位の銀行のうち、日系銀行が半分を占めていた。しかし現在、上位10位に日系銀行の姿はない。これは日系銀行の国際化戦略が保守的過ぎたことと関係がある」と指摘する。
日本プライベートエクイティ協会の副会長でアドバンテージパートナーズの創始者である笹沼泰助氏は「中国網」の取材に対し、「現在、中国企業の日本企業買収による投資は多くの成功事例を生み出している。今後も増加し続けるだろう」と述べる。同氏は、「現在、中国企業に買収されたいと考える日本企業も現れている。一方、躊躇したり、不安がっている企業もある。これも日本のM&Aファンドの力を使い、仲介を通じて双方の理解と信頼を育めば、より多くの買収プロジェクトが促進され、順調に成功させることができるだろう」とも述べる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月22日