史明徳・駐ドイツ中国大使は、「フランクフルトは欧州における重要な金融センターの1つとして、中国と欧州、中国とドイツの金融協力分野、中でも人民元の国際化において重要な役割を担っている。だが、世界で2番目に大きい人民元決済センターであるロンドンと比べると、なお相当な開きがあることも事実だ。現在、欧州における人民元決済の半数は英国で行われており、フランクフルトがこの競争に勝てるかどうかは、ドイツ自身にかかっている」との認識を示した。
その上で、「ドイツ政府が適度な緊張感を持ちながら適切な時期に、人民元建てソブリン債の発行と外貨準備高への組み入れを行うことを我々は望んでいる。規模は大きくないとしても、明確な政治的シグナルを発信することができれば、国際金融センターとしてのフランクフルトの地位を一段と引き上げることは可能だ」と期待感を示した。
統計によれば、中国とドイツとの年間貿易額は中国と英国との2倍、ドイツの対中投資額は実行ベースで英国の1.34倍に上ることから、中国とドイツとの人民元協力はさらに拡大して然るべきだ。