モジアス副教授は、中国の国有企業改革が国有企業の収益改善につながるだけでなく、国内市場の競争を活性化し、経済の活力を増進していると分析。実際に中国では、産業の参入障壁が次第に低くなっていき、民営企業と国有企業の間の競争が激しくなっており、様々な所有形態の企業が同じ土俵で競争することで経済の効率を向上させたとしている。
また、オーストラリア・シドニー大学ビジネススクールのハンス・ヘンドリスク教授は、新華社の記者に対し、中国の国有企業が不動産、農業、サービス業など競争の激しい業界に参入し始めたと指摘。十分な競争は、「より良い市場一体化、管理一体化、事業一体化」につながるとの見方を示した。
中国政府が国有企業のスリム化とゾンビ企業の整理を進めており、市場化を導く国有企業改革は、過剰な生産能力などの問題解決につながっている。コンファレンスボード(全米産業審議会)の中国経済専門家、ジュード・ブランシェット氏は、「中国大手国有企業の合併は、過剰な生産能力の解消や価格安定化の面で成果があるはずだ」と話した。