「第13回中国輸入自動車サミット」が先ごろ、北京で開催された。国機汽車による「中国輸入自動車市場発展研究報告(2016-2017)」も合わせて発表された。同報告によると、2016年の輸入自動車市場は、在庫調整と国産ブランド車の影響から受給共に減少した。また、在庫調整圧力が残存し、割引幅が広がるなどの特徴を持つ。
国機汽車の中国輸入自動車データベースのデータによると、2016年1~10月の自動車輸入台数は83万台で前年同期比6.5%減だった。ディーラーが顧客に販売した輸入車(データは中国輸入自動車情報聯席会。輸入自動車ディーラーが正規に販売した車で、輸入市場全体95%を占める)は72.7万台で前年同期比3.9%減だった。2015年全年と比較するとそれぞれ24.2%減と20.6%減。減少幅は17.7ポイントと16.7ポイント。年間販売量は110万台を見込み、前年比3%減が予測される。
車輛タイプ別で見ると、SUVタイプのシェアが初めて60%を割り込んだ。2016年1~9月のSUV輸入車台数は12.5%減となった。1~10月では13.1%減だった。並行輸入車市場が引き続き成長しているとはいえ、ここでもSUVタイプは減少傾向にある。並行輸入車の車種多様化にしたがい、1~10月のSUV販売は2015年同期比で小幅に減少している。特に7月と9月は80%減だった。
SUVは国産車の影響を受けており、輸入SUV市場がシェアを高める余地に限界があると同報告は分析する。一方、新型車を発表することでセダンのシェアは上がる可能性があるとしている。 国機汽車の陳有権董事長は、「第13次五カ年計画」期間の輸入自動車市場の発展は、市場供給が依然として決定要因になると予想する。市場ニーズは主に、高級化路線、パーソナライズ路線、新エネルギー車という3つの訴求ポイントに集中しているとの見方を示す。
分析によると、国産ブランド車はA、B、C級タイプが大部分を占める。一方、輸入車はA級以下、C級SUVとD、E級セダンが主流となっている。国家産業誘導政策の奨励の下、輸入自動車ディーラーは製品構造調整を進め、新たな供給の創造を行うのが今後の発展の方向性になっていくだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年12月4日