(2) 需給関係の新たな動態バランスを実現する
<会議での指摘>取り組みの主な方向性は供給の質の向上であり、有効でない供給を減少させ、有効な供給を拡大し、供給システム全体の質を高めるよう努力し、供給構造の需給構造に対する適応性を高めることを求める。
<解説>
張立群(国務院発展研究センターマクロ経済研究部研究員)
国際金融危機の後、中国の需給関係に重大な変化が生じた。需要サイドをみると、海外の需要がグローバル経済低迷の影響を受けて長期にわたる不振に陥り、国内の需要も経済の下ぶれ圧力を受けて疲弊している。供給サイドをみると、有効な供給が不足する状況が現れ始めている。こうした状況の下、市場では選択の余地が拡大し、国民の消費ニーズもこれに伴ってレベルアップし、供給が需要に追いつかないという変化が起こるようになった。また供給側の構造改革がこうした構造的なアンバランスを解決しようとしており、2016年に私たちはこの方面で一定の成果を上げた。このたびの中央経済政策会議では「需給関係の新たな動態バランスの実現に努力する必要がある」ことが打ち出され、これは供給システムをさらに改善し、供給が需要に追いつくよう変化を促すということを意味している。
(3)農業の供給側構造改革を推進する
<会議での指摘>グリーン高品質農産品の供給増加に突出した位置づけを与え、農産品の標準化生産、ブランドの樹立、品質の安全をめぐる監督管理をしっかりと行う。農村環境の突出した問題をめぐる総合的対策の取り組みを強化し、耕作地を林・湖・草地に戻す取り組みを強化する必要がある。穀物などの重要農産品の価格形成メカニズムと備蓄制度を積極的かつ安定的に改革する必要がある。