川上産業のリチウム鉱物採掘・選鉱とリチウム化工製品生産を手がける天斉鋰業は、2016年度の増益率が531.40-581.42%に達し、純利益が15億6500万元から16億8900万元に上る見通しを発表。同社によると、市場の需要が伸びたことで、リチウム製品の販売価格と販売量がいずれも前年同期を上回った。
産業チェーンの川中に位置するリチウム電池セクターには、正極材、負極材、電解液、電池製品などがある。なかでも六フッ化リン酸リチウムなどの製品を扱う多氟多は、2016年度の増益率が1200-1250%で、純利益が5億948万9500元から5億2908万5300元に上る見通しを示した。既存のフッ化塩市場の穏やかな回復や、六フッ化リン酸リチウムに代表される電子化学品の需要増で、販売量と価格がともに上がり、比較的良好な事業収益をもたらした。
電解液の生産を手がける天賜材料は、2016年度の増益率が320-350%に達し、純利益が4億1813万5200元から4億4800万2000元に上ると予測。電解液の販売量と価格が前年を大幅に上回ったことを増益の要因に挙げている。