12月28日、神華寧夏煤業集団の年産400万トン石炭間接液化(coal to liquids、CTL)モデルプロジェクトが第1回の製品油積載出荷式を挙行した。単独施設としては世界最大規模となる中国の石炭液化プロジェクトがひとまずの成果を収めたことを意味する。中国は「石炭が豊富で、石油が不足、天然ガスも少ない」国で、石油の対外依存度は60%を越えている。石炭液化プロジェクトは、中国の石油ガス資源不足を解消し、エネルギー構造のバランスをとるもので、国家中長期エネルギー発展戦略の推進につながる。
習近平国家主席は先ごろ、同プロジェクトの建設稼働に対して重要な指示を出していた。28日は党中央を代表して祝辞を送り、建設、生産、技術開発などに関わったスタッフ、幹部職員などをねぎらった。
習主席は、この重大プロジェクトの建設稼働は、中国のエネルギー保障能力の増強と石炭クリーンエネルギーの利用効率向上につながり、地域発展に大きな意義を持つと指摘。低炭素の発展モデル模索にプラスとなり、イノベーション主導型の発展戦略についても重要な成果をもたらすとしている。経済発展のモデル転換、経済の構造調整、供給側の構造改革推進、近代的な産業体系構築を進めるうえで、科学技術のイノベーション推進とその成果を生産力へ転換することが急務となっている。