また、アリババグループの馬雲(ジャック・マー)会長は実体経済とバーチャル経済の争いについて言及した際に、「実体経済とバーチャル経済は対立関係にあるのではない。企業家は過去にとらわれたり、未来に不満をもらしていては生き残れない。実体経済は新たなテクノロジーへの挑戦や、モデル転換・イノベーションによる洗礼を経験することで、明るい未来を導くことができる」との見方を示している。
業界関係者は、「ネットショップなどのインターネット経済はオフラインの実店舗にも刺激を与えるが、インターネットが成熟した発展をしていくにつれ、ネットショップやシェアリングエコノミーなどを含む新モデルは、実体経済との結びつきをより緊密なものにする。ネットショップは就業機会を多くの人に提供できるだけでなく、消費の需要を探し出すことができ、これによりオフライン産業に恩恵をもたらすことになる」とした。
中国金融シンクタンク研究員の楊国英氏は文章で、「インターネット自体は製品を生産しないが、その長期的な機会は実体経済との融合にかかっており、そうなれば従来の製造業や商業スタイルの効率が低下している局面を改善するだろう。インターネットと実体経済の融合の過程で、インターネットが積極的に発展せず、従来の産業の改造を追求しない、もしくは強要したとしても、単に実体経済に頼りきった積極的なモデル転換の追求は極めて現実的ではない」と指摘している。