グローバル市場で争う大型自動車メーカーにとって、中国でのパフォーマンスが世界市場でのランキングを決定する。フォルクスワーゲングループ(全体)は2016年、排ガス不正問題の発覚を受けて、米国市場での販売は不振だったものの、中国と欧州の好調に支えられ、全世界で1030万台を売り上げた。これはトヨタの1009万台(推計)を上回るもので、ゼネラルモーターズは1000万台前後の売り上げで世界第三位であった。
中国マーケットでのフォルクスワーゲン(単独ブランド)の販売台数は299.93万台と、全世界での同販売台数599万台の半分を占めた。ゼネラルモーターズは、同グループの上汽通用など合弁3社の力を合わせ、過去最高となる387.06万台を販売。中国マーケットで首位になった。
世界最大の単独マーケットとして、中国の重要性は言うまでもない。ゼネラルモーターズは2016年に今後5年間の中国戦略を公表したが、旺盛な消費ニーズが追い風となる中、中国は長期間にわたり同社の最大のマーケットに成長。同社の世界販売台数の3分の1が中国での販売である。「我々の成功のカギは、戦略の重点を需要の伸びが強く、大きな潜在力をもったマーケットに置き続けたことにある」(ゼネラルモーターズ幹部)。