中国国家統計局が1月20日に発表した統計によると、2016年の中国の国内総生産(GDP)は前年比6.7%増だった。国際通貨基金(IMF)は1月16日に発表した最新の『世界経済展望』リポートで、中国の2016年GDP成長率が6.7%に達し、再び世界トップの水準になるとの予測を示した上に、2017年の予想GDP成長率を6.5%に0.3ポイント引き上げた。リポートの主執筆者でIMFチーフ・エコノミストのモーリス・オブストフェルド氏はリポート発表会見で、「中国は依然として世界経済成長の主要なエンジンだ。我々が2017年の予想GDP成長率を引き上げたことは、世界経済の回復が来年加速するとの見通しを支える根拠にもなる」としている。
あるドイツメディアは、IMFによると、2016年度の世界経済成長に対する中国の貢献度が1.2%に達する一方、米国がわずか0.3%、欧州も0.2%にとどまったと指摘。「中国の貢献率は先進国の合計を大幅に上回っている」。ドイツのベルリン経済研究所国際経済学研究部のクリスチャン・ドレガー氏は記者に対し、過去数年間の世界経済成長に対する中国の貢献度が大きく、中国が経済グローバル化と市場開放で同時に利益を得ていると分析。中国が市場開放を続ければ、海外投資家の市場参入ハードルが下がるとの見方を強調した。
「中国経済は他国に発展のチャンスをもたらし、中国からの多数の海外旅行者が観光先の経済成長に寄与している」。国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)のエコノミストを務めるジョス・ペドロサ・ガルシア氏は、中国経済の開放度が拡大しており、中国政府が進める外資企業の対中国投資の手続き簡素化や金融分野の投資規制緩和などの政策は、中国経済の先行きを非常に楽観的なものにしていると説明した。