「今は最良の時代であり、最悪の時代でもある」。中国の習近平国家主席は、世界経済フォーラム2017年年次総会の開幕式で行った基調講演で、英国の作家ディケンズの名言を用いて現在我々が生活する矛盾の世界を表現した。この矛盾の世界について習近平国家主席は、「世界はいったいどうなったのか」を深く分析するだけでなく、中国の特色ある発展の道のりをモデルとして「我々はどうすべきか」を明らかにした。習近平国家主席は、中国の先行きを懸念する諸外国へ、中国の発展の道のりを知らしめ、中国の発展理念がもたらす全面的な視点を理解させ、中国と世界の距離を近づけた。
1950年から2016年までの中国による対外援助は累計4000億元超、各種援助プロジェクトは5000件超、発展途上国向けに中国で教育した各種人材は26万人余りに上る。改革開放の実施後、中国が受け入れた外資投資は1兆7000億米ドル、対外直接投資は1兆2000億米ドルを超えた。国際金融危機の発生以降、世界経済成長に対する中国の貢献率は年平均30%以上に達している。こうした雄弁な事実とデータから、中国の発展は世界のチャンスとなり、中国は経済グローバル化の受益者で、それを上回る貢献者でもあることが分かる。
「アフリカ諸国の経済成長は中国と密接に関係している。中国とアフリカの貿易の発展と活性化はアフリカ経済の成長をけん引し、グローバル貿易のなかでアフリカが脇に追いやられる流れを変えた」。南アフリカのスタンダード銀行で中国エコノミストを務めるジェレミー・スティーブンス氏は、アフリカ大陸で起こった事例が、中国の発展が世界のチャンスになることを証明しているとの見方を示した。