■将来的に1000億元規模に
最初の年金の市場流入規模は限られるものの、長期的にみると、1000億元規模に拡大する見込みであり、A株への影響は軽視できない。広発証券は、社保基金と保険資金の過去のデータからみて、年金の市場流入比率は約12%、金額にして2500億元近くに上ると試算。東方証券は、A株市場に流入する年金は向こう数年以内に3000億~6000億元に上るとみている。
申万宏源証券の桂浩明氏は「年金の市場流入はゆっくりとしたペースで進むとみられるが、中国の資本市場に長期資金をもたらし、市場の安定に資するだろう」と指摘。 今この段階で年金を市場に流入させることの最大の意義は投資家を刺激することだとした上で、中国の資本市場は新たな発展段階を迎えているとの見方を示した。