トランプ大統領の見方によれば、TPPやNAFTAなどの多国間貿易協定は米国の労働者の権利を大きく損なうものだ。トランプ大統領は二国間の貿易協定を好む傾向があり、これが米国の利益を最大化するやり方だとしている。
ホワイトハウスのショーン・スパイサー報道官は23日に行われた1回目の記者会見で、米国のTPP離脱について説明し、「米国の通商政策の新たな時代を開くもの」との見方を示した。スパイサー報道官の言い方を借りれば、トランプ大統領は全世界に自由で公平な貿易環境を創出したいのだという。
米メディアによると、このほど商務長官に指名されたウィルバー・ロス氏、通商代表部(USTR)の代表に指名されたロバート・ライトハイザー氏、新設のホワイトハウス内で貿易政策を担当する国家通商会議のトップに指名されたピーター・ナバロ氏が、これからの貿易新政策の策定者となり、交渉担当者になる見込みだ。各人のこれまでの言動や立ち位置を考えると、米国の貿易政策はこれから保守化する可能性が高い。
23日はトランプ大統領の就任後初の完全な執務日だった。当日はビジネス界のリーダーや労働組合の代表とそれぞれ会談し、雇用の増加、製造業の競争力向上といった問題を重点的に話し合った。ビジネス界のリーダーとの会談では、「米国は今後、規制を大幅に緩和し、税率を引き下げる」ことを強調した。予定では、大統領はこの日、米議会上下両院のトップとも会談を行う予定だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年1月24日