中国自動車工業協会の許艶華副秘書長は8日、記者の取材に応じた際に、中国の2017年の新エネ車市場は高度成長を維持し、販売台数が80万台前後に達する見通しだと述べた。うち乗用車の消費がさらに拡大し、全体に占める比率が7割を突破する。未来の新エネ車の補助制度は段階的に取り消されていくが、一挙に取り消される可能性はない。
中国は昨年、新エネ車世界一という市場の地位を維持し、年間販売台数が世界全体に占める割合は4割以上となった。中国の2016年の新エネ車販売台数は50万台を突破し、前年同期比の増加率は50%以上。新エネ車の販売が自動車販売台数に占める割合は1.8%で、所有台数は100万弱に達し、世界水準となった。許氏によると、数年間の普及キャンペーンにより、主要新エネ車メーカーはすでに開発・検証・製造・マーケティングの能力を整えており、新エネ車への改造から、一からの新エネ車製造へのモデルチェンジをほぼ実現した。産業チェーンがほぼ構築されており、中国新エネ車資源供給能力が世界一になっている。
許氏によると、新エネ車の発展を促進するため、欧米や日本などの主要国・地域は関連補助制度を打ち出している。しかし中国の制度はより全面的で、規模も最大となっている。新エネ車関連の基準、法整備、管理体制が日増しに改善されている。
許氏によると、新エネ車の普及は、2つの必要条件を満たす必要がある。まずは補助制度の一部もしくは全面的な終了後、従来の自動車にコストパフォーマンスで勝ることだ。次に充電インフラの発展により、充電の需要を満たすことだ。許氏は「中国はすでに新エネ車で比較優位性を形成している。これを固め拡大するためには、政策・制度・市場という3つの力を一つに合わせ、政策駆動型から市場駆動型に変わる必要がある」と指摘した。
許氏は「長航続距離電気自動車の需要は2017年にさらに拡大し、充電スポットが高度成長の流れを維持する。また規模拡大により、生産コストも下がる。新エネ車の制度は段階的に取り消されるが、一挙に取り消される可能性はない。政府による新エネ車の補助制度は、供給側から需要側に徐々に傾斜していく。完成車にせよ充電インフラにせよ、2020年までの政策的動向はほぼ明らかになっている。2020−25年の制度制定を、議事日程に上げる必要がある」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月9日