中国国家国防科技工業局(国防科工局)は2月8日、≪「第13次5カ年計画(十三五、2016-2020年)」原子力産業発展計画≫のブリーフィングを行った。
「2020年に中国の原子力発電運用・建設中設備容量は8800万キロワットに上るだろう」。国家原子エネルギー機構の副主任も務める国防科工局の王毅韧副局長は、新エネルギーの発展が持続可能な成長を実現する必然的な流れになるとの見方を示した。原子力発電は、低炭素エネルギーとして新エネルギーの重要な構成要素となり、中国が今後エネルギーの持続可能な発展を図るための大切な基盤になると説明している。
「現在、中国の原子力発電所は東南部沿岸に集中する一方、核燃料サイクルの生産拠点は西部がメインとなっており、原子力発電所との距離が離れている。このような合理的でない分布は改善する必要がある」。王副局長は、こうした問題を解決するために、生産能力拠点の分布合理化を通じ、適切な核燃料保障・供給システムの構築を図ると話し、原子力発電所の集中する沿岸部で核燃料産業パークの建設を進め、‘ワンストップ’核燃料エレメント生産供給拠点を構築することに国家原子エネルギー機構が積極的に取り組むとしている。
原子力発電が中国の外交において新たな切り札となるなか、国家原子エネルギー機構は、原子力全産業チェーンの「走出去(海外進出)」推進などをめぐり、どのような検討や段取りを行っているのだろうか?