国家国防科技工業局はこのほど「第13次五カ年計画原発産業発展計画」「第13次五カ年計画原子力開発科学研究計画」などを印刷・配布した。原発の安全はどのようにして保障されるのだろうか。記者は国防科技工業局副局長、国家原子力機構副主任の王毅韌氏を取材した。
このほど福島第1原発2号機の問題が明らかになり、原発の安全性への懸念が高まった。王氏は本件について「これは2011年の福島原発事故の後遺症だ。福島原発事故は極端な自然災害と人為的なミスが重なり生じた結果だ。当時の地震・津波発生後、適切に措置を講じていたならば、今日のような局面は回避できた」と述べた。
王氏はさらに「福島の原発技術は第1世代で、中国の原発技術は今やすでに第3世代だ。安全性能がさらに向上している。事故が発生すれば、放射性物質は工場内、炉内に密封される。これは原子力の発展における、新たな安全措置だ」と説明した。
原発産業の安全な発展は、第13次五カ年計画期間(2016-20年)の重要任務となる。王氏は「中国は60年以上に渡り、良好な原発安全記録を維持してきた。原子力産業の主管部門である国家原子力機構は、原発安全および緊急対応体制を改善し、原発安全保障の全体能力を高め、ウラン資源・核燃料の供給を保障し、使用済み燃料と放射性廃棄物の管理を強化する」と述べた。
また中国は第13次五カ年計画期間に、原発の緊急事態時の指揮体制を強化する。中国原発緊急救助隊を発足し、その能力を強化する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年2月16日