ここ2~3年の利益のマイナス成長の継続と、価格下落によるエネルギーや原材料、電気通信業界の利益も直接打撃を受けている。こうした中、国有工業企業の2016年の業績が心配されていたが、一部に成果が見え出している。 国有企業の大部分を占める国有工業企業の2016年の決算は、それまでの2年間のマイナス成長から、6.7%増のプラス成長に転換した。これは2012年以来、最高の伸び率である。利益回復とともに、利益構成も変化している。電子設備、電気機械、医療などの利益のウェイトが高まるなど、構造最適化が新たな潮流となっている。
業績のV字回復が示す実体経済の上昇トレンド入り 公式データによると、2016年の国有工業企業の企業利益には、見るべきが4つある。
1.減収から増収へ転換。売り上げが15年の7.8%減から0.3%増に転換した。
2.減益から増益へ転換。利益が14年・15年の連続減益から6.7%増に転換した。増益率の高さは2012年以来。