20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が3月17日、ドイツのバーデンバーデンで開幕した。世界経済の安定維持に向け、外国からの輸入を制限する保護貿易主義への反対ついて、各国がこれまでと同様に協調していくかが焦点となった。
英フィナンシャルタイムズは17日、「ムニューシン米財務長官が世界の主要財務相と初の会談を行ったが、グローバル貿易の問題で論議が起こった」と報じた。中国と欧州は議論の中で、米国が大きく保護貿易主義に陥らないよう注意を喚起したという。
ムニューシン氏はバーデンバーデンで、G20参加国の財務相と個別に会談を行った。ドイツはその際に「米国が論議の的となるような関税の調整を強制的に実施した場合、EUは世界貿易機関(WTO)に提訴する可能性がある」と提起した。
また、これまで通り自由貿易主義の支持を表明した代表団の中で、最も強く主張したのは中国をはじめとする代表団だったようだ。
ドイツを筆頭に、欧州は今回のG20について、貿易問題で米国を歩み寄らせる1つの機会と見なしている。