経済参考報の調べによると、国産大型旅客機「C919」が機内システムの取り付け、主な静的・システムインテグレーション試験を完了し、初飛行前の最終準備段階に入っており、上半期にも初飛行を実現する見通しとなった。中国商用飛機有限責任公司は、C919の市場規模を1000億ドルと見込んでいる。また金属材料、冶金加工、NC工作機械、動力制御などの航空産業チェーンの川上・川下をけん引し、中国の1兆元規模の航空産業の成長加速を促進する。
公開された情報によると、C919はこれまで21社から517機の注文を受けている。業界内では、C919が交付されれば海外企業の大型機業界の独占を一挙に打破するとされている。これは中国の航空産業、さらにはハイエンド製造業に深い影響を及ぼす。
さらに重要なことは、C919の生産と交付により、関連する航空製造業川上・川下産業が高度発展し、産業群の形成が加速し、市場規模が全体で1兆元を超えることになる。C919チーフデザイナーの呉光輝氏は記者に対して、C919が交付されれば中国航空産業に大きな収益をもたらすばかりか、中国航空産業全体の発展を促すと述べた。C919の生産・関連設備・組立は、西安市、成都市、南昌市、瀋陽市、上海市などの大都市および周辺地域の数百社が担当している。これらの地域は現在、初歩的な規模を持つ航空産業群を形成している。C919の生産と交付に伴い、これらの産業群はさらなる高度発展を実現する。
申万宏源証券は報告書の中で、C919の開発をめぐり、中国の大型機産業群が初歩的に構築されたと紹介した。国内の中・大型企業242社がC919の製造に参与しており、うち中国航空工業集団公司所属の7社が機体構造サプライヤー、宝鋼集団、中鋁集団など16社が材料サプライヤーで、51社が標準部品サプライヤー。さらに多くの産業チェーン内の企業が参与している。C919の大量交付と後続機種の開発に伴い、関連する金属材料、冶金加工、NC工作機械、動力制御などの分野の数多くの企業が、大型機産業群に加入し続けることになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年3月23日