米国のジェイコブ・ルー元財務長官は14日にコロンビア大学で行われた第6回中国展望フォーラムで、「米中の経済貿易協力は『ゼロサムゲーム』ではなく、より緊密な経済貿易協力関係を構築することが両国の経済成長にとってプラスになるだけでなく、世界にとっても利益になる」と述べた。新華社が伝えた。
ルー氏によると、「米中両国は投資と貿易の面で協力ウィンウィンの機会が数多く存在する。たとえば米国の対中投資は中国が金融や保険などのサービス産業の発展レベルをさらに高めることをサポートし、中国の対米投資は米国がより多くの雇用機会を生み出すことをサポートする」という。
ルー氏は、「米中両国の経済規模や世界経済への影響を考えると、全世界が米中経済貿易協力の方向性に大いに注目している。目下のグローバル経済の成長は以前ほど力強くはないかもしれないが、現在の成長ペースは持続可能なものだ。特にグローバル経済成長の『安定装置』である米中の経済発展状況は安定している」との見方を示した。
またルー氏は、「現在、中国経済の成長は『新常態』(ニューノーマル)の下で安定に向かい、中国が各種の改革を着実に深化させていきさえすれば、中長期的に中国経済はより持続可能、より健全なやり方で安定的な成長を維持していくことができる。中国は今、経済成長を投資と輸出が駆動するモデルから消費が駆動するモデルへと転換を進めている。これは正しい方向性であり、中国経済もグローバル経済もこうしたモデル転換の中で利益を得ることになる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年4月17日