「一帯一路」イニシアティブが保護貿易主義を打ち破る
投資の規模が急速に拡大し、企業の海外進出が加速しているのを背景に、貿易の自由化を一層促進し、保護貿易主義が一帯一路建設の足を引っ張るのを防ぐことが、一帯一路の建設に参加しているコミュニティの共通の努力目標となっている。
今月10日、中国国務院新聞弁公室は、「貿易円滑化」の推進や「一帯一路」の貿易協力の状況を説明する記者会見を開催した。商務部(省)合作司の責任者である張幸福氏は、「対外投資協力は『一帯一路』建設において重要な位置を占めるものの、企業が海外進出をする過程で、さまざまな問題や課題に直面するのは避けられない。それらの問題やリスクには、政治、経済、法律、社会、安全、さらに、企業の経営などの面が含まれていると認識している」との見方を示した。
「保護貿易主義」は、企業が海外進出する過程で直面する大きな問題の一つだ。
10日の記者会見で、商務部の銭克明・副部長は、「『一帯一路』イニシアティブは、保護貿易主義を打ち破り、沿線地域の発展、経済の一層のグローバル化などにとっても重要な意義を持つ」と語った。
「一帯一路」イニシアティブが打ち出されて以降、それに参加するコミュニティはスムーズな貿易に力を入れている。今年に入って以降、スムーズな貿易を促進させる歩みは明らかに加速した。商務部が今年行った数回の定例記者会見で、保護貿易に何度も言及された。例えば、2月9日に同部の孫継文・報道官は、「海外進出する企業は、自身の合法的権益を積極的に守り、世界貿易機関(WTO)の関連規則や法律を武器に我々の利益を積極的に守るべきだ」との見方を示した。
保護貿易に対処し、権利を守るよう企業を積極的にサポートするほか、政治的ルートなどを通して、スムーズな貿易を一層促進できるかが今年最大の課題だ。 今月6日に開催された第20回ASEAN+3(日中韓)財務大臣・中央銀行総裁会議で、日中韓は「保護貿易主義」に反対する共同声明を出した。 (編集KN)
「人民網日本語版」2017年5月13日