現在、MSCIが審査リストに挙げているのは、MSCI中国A株指数、MSCIアルゼンチン指数、MSCIナイジェリア指数の3つ。同社が今年3月、A株の組み入れに関する新たな提案を示したことから、A株が組み入れられる公算が大幅に強まったとの見方が広がっている。
この新たな提案では、◇組み入れ対象はA株大型株に限定する、◇本土と香港の両方に上場するAH重複上場銘柄のうち、H株がMSCI中国指数の構成銘柄になっているA株を除外する、◇過去12カ月に売買停止が50日を上回ってはならない――などとする内容が示された。これにより、組み入れ可能な銘柄数は昨年の448銘柄から169銘柄に絞られる結果となったが、こうした見直しによって逆に今回のA株組み入れにつながる可能性は高まったとする向きは多い。
A株の組み入れについては、これまで再三見送られてきたが、今年はすでに組み入れ条件を満たしているとの見方が広がっている。JPモルガン・チェースのアジア太平洋地域副主席、李晶氏は23日、「今回は50%以上の確率で組み入れられる可能性がある」と指摘。「遅かれ早かれ組み入れられるのは間違いない。世界中のファンド・マネージャーは今この機をしっかり捉えるべきで、組み入れが正式に決まった後になって動いたのでは遅い」としている。